体験談|切迫早産・常位胎盤早期剥離のリアルな出産レポ|痛いのは出産だけじゃなかった




こんにちは、アラレぽです!
この記事では、赤ちゃんが早く産まれる危険性が高い「切迫早産」と、妊娠中に胎盤がはがれ母子ともに危険な状態となる「常位胎盤早期剥離」でのリアルな体験談を自分の備忘録として綴っています。
「ラミナリアや陣痛促進剤を使い経膣分娩したリアルな出産体験」や、「私が後悔した経験から出産前に絶対やっておくべきこと」も詳しくまとめているので、気になる方は最後までお読みください。
※内容は当時の状況をリアルに書いています。表現がきついと感じる方もいらっしゃると思うので、苦手な方はご遠慮ください。
※私は医療従事者ではありません。あくまでも個人の体験談となりますので、ご理解のほど宜しくお願い致します。


私は1人目の妊娠出産で、切迫早産・常位胎盤早期剥離を経験しました。
常位胎盤早期剥離(【早剥】ソウハク)は、妊娠中1番怖いと言われている病気で、漫画「コウノドリ」の2巻(前編)~と3巻(後編)でも描かれています。
漫画の中では、喫煙がやめられない妊婦さんが登場しますが、妊娠中の喫煙は胎児の発育に悪影響を与えるだけでなく、切迫早産、前期破水、常位胎盤早期剥離を起こしやすくするとも言われています。
気になる方はこちらから↓



ちなみに私は喫煙などもしておらず、妊婦健診でもなんの問題もなく母子ともに順調な状態で、切迫早産、前期破水、常位胎盤早期剥離になりました。
通常、常位胎盤早期剥離の場合、一刻も早く帝王切開となりますが、私の場合は奇跡的に母子ともに心拍が安定していたため、いつでも手術できる状態のまま、最終的に経膣分娩で出産することになりました。
それでは、実際にお腹の張りを感じ始めた33週頃のお話から始めます。
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33週5日|お腹の張りに気づかず産休へ
当時私は、平日4~5時間だけスーパーでパート勤務をしていました。
もともと体力には自信がありましたが、立ち仕事なので足がむくんだり、疲れやすいなぁと感じることも多かったです。
ただこの頃は、お腹が張っているという感覚が全く分からなかったのを覚えています。
「お腹が張る」とは?
- 妊娠中のお腹の張りは、子宮の筋肉が収縮によってお腹が硬くなっている状態のこと
- 生理痛も陣痛もこの子宮の収縮が関係している
- お腹が大きくなる妊娠中期頃から感じる妊婦さんが増える
- 感じ方は1人1人それぞれ異なる
おなかが張るってどんな感じ?
出典元:産婦人科佐藤クリニック|MaBy Club Vol.26|おなかが張るということ
おなかが張っているときの状態を聞くと、いろいろな言葉が返ってきます。妊娠初期のひとでは、「おなかがパンパン」「中で炭酸がふくらんでいるよう」「下腹部が重い」「便秘が1週間続いたようにかたい」。妊娠中期では、「子宮がキューとかたくなって、手で触ると子宮の形がわかる」「ふだんはフニャフニャなのに、バレーボールくらいのかたさになる」「風船がふくらんだみたい」「何かがきゅーっとしぼんでいく」。後期になると、「おなががカチカチ」「おなががピキーンと張りさけそう」「スイカのようにかたい」「石のようにカチンコチン」など。一言でおなかの張りといっても、張ったときの感じ方はさまざまです。
私の場合は赤ちゃんが昼夜問わず良く動いていたので、
「蹴ってる?身体伸ばしてる?元気だな!」
と毎日思っていました。



2人産んだ今思うと、カチカチとまではいかずとも、お腹はかなり張っていたなと感じます。
私の場合は、なんだかお腹が突っ張っているようなピンっと伸びているような感覚でした。
そんな当時の私の体調や妊娠経過(切迫早産と診断されるまでの身体の状態)はこんな感じでした。
※つわりや腰痛など、妊娠中のマイナートラブルは除いています
当時の体調と妊娠経過
- 妊娠中の体重経過や血液検査に問題なし
- 血圧正常値
- 子宮頚管長は34㎜
- 羊水の量、赤ちゃんの大きさ、週数相当
- 浮腫(-)、尿蛋白(-)、尿糖(-)(※全てマイナス)
- 常位胎盤早期剝離に要注意と言われている下記のような症状は1つもなし
- 妊娠高血圧症候群
- 子宮筋腫
- 高血圧
- 喫煙
- 子宮内感染(絨毛膜羊膜炎)
- 転倒してお腹を強く打ったなど



マイナートラブル以外で体調が悪くなることは1度もなかったので、特に大きな心配もせず、残っていた有給も使い早めの産休に入りました。
34週0日|夜間お腹の張りを感じるように
お腹が大きくなるにつれ胃が圧迫され、胸焼けのような状態が増えましたが、産休に入り足の浮腫みがかなり楽になりました。
でもちょうどこの頃から、夜になると少しお腹が張るような感覚が増えましね。
カチカチに張ることはありませんでしたが、少しだけ痛みを感じることもありました。



この頃の痛みは生理痛よりも軽く、出血や破水などの症状もなかったので、4日後の健診時に病院で伝えればいいかな?といった程度でした。
34週4日|切迫早産と診断され自宅安静
お腹の張りを感じ始めてから4日後、妊婦健診へ行きました。
この日も体調は良く、妊娠経過も特に問題なく順調でした。
しかし、子宮頚管長が34㎜から23㎜に。
子宮頚管長とは?
子宮の入り口の長さのこと。
子宮の入り口の長さを子宮頸管長といいます。子宮頸管長がなぜ短くなるかはわかっていませんが、子宮頸管長が短いと早産のリスクが高いことはわかっています。妊娠24週での子宮頸管長の平均は約35mmで、25mm未満の場合早産となるリスクは約6倍、13mm以下では約14倍といわれています1)。
参考文献
出典元:国立成育医療研究センター|早産外来
Iams JD, Goldenberg RL, Meis PJ, et al : The length of the cervix and the risk of spontaneous premature delivery. National Institute of Child Health and Human Development Maternal Fetal Medicine Unit Network. N Engl J Med 1996 ; 334(9) : 567-72.
子宮頚管長の長さを確認したあと先生から、



お腹の張りを感じる?
という質問をされたので、夜間お腹の張りを感じることがある旨を伝えたところ、ノンストレステスト(NST)という検査をすることになりました。
ノンストレステスト(NST)とは?
- 陣痛などのストレスがない状態で赤ちゃんの状態をみる検査
- お母さんのお腹の張りと赤ちゃんの心拍を確認するセンサーを装着して行う
ノンストレステスト(NST)とは陣痛などのストレスがない状態で行われる赤ちゃんの状態をみる検査のことです。妊娠後期になるとおなかに分娩監視装置をつけてストレスのない状態でおなかの中の赤ちゃんの様子を確認し、お母さんが出産を迎える準備ができているかどうかを見極める検査です。検査を行う時期は医療機関によって異なりますが、概ね妊娠36週以降に行われます。またこの検査はすべての妊婦さんが受けるものではなく、病院の方針や、過期妊娠、ハイリスク妊娠の場合など、医師の判断によって実施するかが決定されます。
出典元:産科医療研究ネット|Q ノンストレステスト(NST)って?
検査の結果、10分~15分間隔で小さな張りがあることがわり、切迫早産の可能性が高いという診断で自宅安静となりました。



あくまで「小さなお腹の張り」でしたが、10分間隔って陣痛の間隔と同じ位なんですよね(汗)
カチカチにお腹が張っていたわけではありませんでしたが、流石に焦りました。
先生と助産師さんいわく、



赤ちゃんが本当に良く動いている(NSTの間ほぼずっと動いていた)のでその影響もあるかもしれない。
とのことでしたが、とにかく経過観察が必要な為、2日後診察へくるよう指示がありました。
その後下記のような説明を受け帰宅しました。
- 子宮頚管長が短くお腹が張っている状態の為、帰宅後はトイレで起きる以外全て寝て過ごすこと
- これ以上、子宮頚管長が短くなったら即入院
- お腹の張り止め薬(子宮収縮抑制薬:リトドリン塩酸塩錠)を処方
- 35週以降であれば、いつ産まれても大丈夫(とはいえ発育など個人差があるのでなるべく長くお腹に赤ちゃんがいてくれたほうが良い)
- 35週未満だと今の病院では出産が難しいので大学病院へ転院することになる



今後、診察への往復は車で来るよう指示がありましたが、我が家は車を所持していなかったので、徒歩からバス移動となりました。
34週6日|子宮頚管長が回復するもお腹の張りはおさまらず
切迫早産と診断されてから2日間、ほぼ動かず寝ながら安静に過ごしました。
2日後の診察は土曜日で混んでいたこともあり、座りながら1時間以上待つことに。
しかし、お腹が今までにない程張り苦しいと思う状態になってしまいました。



しばらく我慢していたのですが、座ってだと耐えられない状態になってしまったので、受付で事情を説明し診察室のベッドで横になりながら順番を待ちました。
ですが正直この後から張りを強く感じるようになったので、もう少し早く相談していればよかったと今後悔しています。
診察では、お腹の張りが続いているものの、子宮頚管長が24㎜から27㎜に回復しているとのことでした。
※詳しくは下記「子宮頚管長の回復について聞いた話」にも書いていますが、先生いわく「子宮頚管長は伸びたりするものではない(子宮頚管を長くする方法はないし医学的な論文もない)」とのことです
この日は診察と内診の他にNSTも行いましたが、お腹の張り具合についても、今のところ張り止めが効いているようだったので、入院の可能性は一時なくなりました。
ただし、このまま経過観察は必要とのことで、引き続き薬を飲みながら自宅安静で、3日後にある妊婦健診で再診察となりました。
子宮頚管長の回復について聞いた話
- 子宮頸管長が早期のうちに短くなる理由は、子宮頚管部分が柔らかくなっているからとのこと(お腹が張って子宮頚管長に圧がかかり耐えきれていない状態)
- 子宮収縮が和らげば、一時的に子宮頸管長が伸びたように感じるが、子宮収縮が強くなればまた短くなってしまうので引き続き安静が必要
- ただし、計測時の測り方やお腹の張りなどが理由で、短く計測されることもあるそうなので経過観察がとても重要
35週2日①|この日の診察が最後の妊婦健診に
引き続き張り止めを飲みながら、ほぼ動かず自宅安静で過ごし、3日後妊婦健診・再診察へ。
この日は体調も良く、3日前の診察時程お腹の張りもなかったので、穏やかな妊婦健診を受けられました。
週数相当の妊婦検査も受け、子宮頚管長も27㎜から28㎜に回復。



エコーなど基本的な内診も全く問題なく、赤ちゃんの心拍もしっかり聞こえていたので、かなり安心したのを覚えています。
ただし油断はできないので、張り止めを追加で処方してもらい引き続き自宅安静。
次回は、1週間後の妊婦健診ということで帰宅しました。
35週2日②|帰宅後「パンッ」と大きな音と出血
帰宅後、少しお腹が張っているような感覚があったので横になりながら、その日の健診内容を夫に連絡しました。
その後昼食を済ませ、また横になって安静にしていたところ、急に「パンッ」と大きな音が部屋に響きました。
「えっ!?何の音?お腹から聞こえたような。。。」
と思いながらトイレへ行くと、結構な量の出血がありました。



「これはやばい」と肌で感じましたね。
生理のような経血色ではなく、完全に真っ赤な血で「絶対におしるしとは違う」といった印象でした。
至急夫へ電話し、その後病院へ連絡。
- 今のところお腹の痛みはない
- かなりの量の出血があった
- いつもと同じようなお腹の張りがある
と、現状を伝えると、



一度診察しましょう。今すぐ病院に来れますか?
これまでの経過から入院の可能性も高いので、もし入院用のセットなど荷物の準備が出来ていたら一緒に持ってきてほしいのですが、付き添いはいますか?
と言われました。
我が家の場合は両家とも実家が遠く、夫も緊急で帰ってきたとしてもあと2時間程はかかるので、タクシーで1人で行く旨を伝えると、



わかりました。
荷物などは後で持ってきてもらっても大丈夫なので、なるべく早くとにかく気をつけて病院へいらしてくださいね。
と言われ電話を切りました。



実は切迫早産と診断された日に陣痛バックと入院バックを準備していたので、すぐ病院へ向かうことが出来ました。
自分で言うのもなんですが、これはファインプレーだったなぁと思っています。
35週2日③|陣痛タクシーで病院へ
まず、事前に登録していた陣痛タクシーへ連絡をしました。
陣痛タクシーという名前だけあって、やり取りがとてもスムーズでした。



通常のタクシーと違う点は、名前や生年月日、出産予定の病院名などを事前に登録しておけるところです。
今回のような緊急事態でも焦らず対応してくれ、先ほど同様事前に登録しておいて良かったなぁと思いました。
陣痛タクシーへ連絡した時に聞かれたことは下記のとおりです。
陣痛タクシーに聞かれたこと
- 現在の状況
- 陣痛タクシーには登録済みか
- 名前と生年月日の確認
- 電話番号と住所の確認
- 行く先の病院名の確認
- 同伴者はいるか
- 荷物などはあるか
- 手伝いは必要か など



私の場合は出血があったため、「もしかすると破水している可能性もあるので、大き目のタオルも一緒に準備してください」と、言われました。
トイレに行きたかったのですが、出血を見るのが怖くそのまま待機していました。
待つこと10分、ドライバーの男性の方から到着したと電話連絡があったので、陣痛バックと入院バックを積んで、そのまま病院へ向かいました。
35週2日④|大量の出血と共に緊張感が走る処置室
病院へ到着後、すぐに処置室へ通され横になり診察が始まりました。
しかし、診察開始直後その場で大量出血となり、処置室は一気に緊張に包まれました。
先生は、



アラレぽさん、かなり危険な状況かもしれないので、すぐに確認しますね。
と、一言。



危険という言葉を聞いて血の気が引きましたが、私に出来ることは何もなくただ待つだけでした。
先生には、帰宅後何が起こったかなど、詳しく聞かせてほしいとのことで、点滴の処置を受けながら状況を説明しました。
その中で、お腹の痛みがあるかを聞かれたので、「そういえば、さっきよりも生理痛のようなお腹の痛み(鈍痛)がある」と伝えると、



お腹痛いか。。。
アラレぽさん。
まず今、赤ちゃんの状態は元気です!
でもお腹の痛みにこの出血量だと、胎盤が剥がれている可能性が高く、救急搬送になりそうです。
とのこと。



「赤ちゃんの状態は元気です!」の一言に安心したのもつかの間。
一気に不安が募りました。
35週2日⑤|切迫早産・常位胎盤早期剝離で救急搬送
検査の結果、心拍や羊水量などに異常はなく赤ちゃんはとっても元気な状態でした。
しかし、破水、お腹の痛み、出血量から常位胎盤早期剝離の可能性が高いということで救急搬送が決定。
待つこと数分、タンカーの乗せられ救急車へ移動しましたが、受け入れ先の大学病院とのやり取りに少し時間がかかっているようでした。
実はこの時、投与した点滴の影響で私の体温が39度に急上昇。
後から聞いた話だと、コロナ禍で感染対策等がかなり厳重だった為、患者の受け入れ態勢が整うまでに通常よりも時間がかかったとのこと。



一刻を争う状態だったので、救急車内は緊迫感に包まれていました。
しかし、たまたまうまく搬送先の周産期医療センターと連携がとれたそうで、予定より早く状況が整ったのは本当に運が良かったです。
受け入れ先の病院までは早くても約15分~20分。
その間救急隊員の方から、こんな言葉を言われました。
「アラレぽさん、落ち着いて聞いてくださいね。正直母子ともに非常に危険な状態です。」
ドキッとしました。



この時初めて、自分の危機的状況を実感しました。
そんな中、一緒に同乗してくれた担当医の先生にこんな一言をかけてもらえました。



初めてなのに不安だよね。
でも私も一緒に行くから大丈夫。
赤ちゃんも今は元気だから。
この言葉に心が救われ、



とにかく赤ちゃんが大丈夫ならなんでもいいです、お願いします。
と、出血と発熱で意識が少し朦朧としながら呟いたのを覚えています。
35週2日⑥|救急車の中で感じた母子手帳の大切さ
不安と緊張に包まれた救急車の中はとても時間が長く感じましたが、その間に何とか夫へ救急搬送になった旨を連絡しました。
しかし、詳しいことはわからず、意識も朦朧としていて頭が回りません。
そんな時、私が母子手帳に書き込んでいた情報をもとに、救急隊の方や担当医の先生が今の状態を夫へ連絡してくれたりと、迅速に対応して下さり安心しました。



この時私は、母子手帳の大切さを心から感じました。
まさに、母と子の命綱だなと。
ちゃんと記載していて本当に良かったです!
35週2日⑦|救急搬送先で待っていた18人の先生と質問の嵐
病院へ到着後、すぐオペ室に運ばれました。
そこで待っていたのは18人の先生方や助産師さん。
病院へ着く頃には薬の効果か熱も下がり少し楽になっていた為、思わず人数を数えてしまったのですが、あまりの人の多さにびっくりしました。



どうやら、産婦人科の先生、麻酔科医の先生、新生児科の先生、助産師さんに看護師さん、各分野の先生方が集まっていたとのこと。
帝王切開の場合はこのくらいの人数が集まることはよくあるそうです。
そんな時間もつかの間、1人の先生に、



今から急いで詳しい検査をしますが、もしかしたら今すぐ緊急帝王切開になるかもしれません。
一刻を争ってます。
と、告げられ私は、



わかりました、宜しくお願いします。
とだけ答えました。
そのあとは、ただひたすら検査と処置をされながら、検温、献血、点滴。
そして、聖徳太子になったかのように、いろいろな方向から同時にされる質問に答え続け、寝た状態のまま1つ1つに承諾のサインを書いていきました。



多分20枚位はあったと思います(汗)
それから程なくして、夫が病院へ到着。
コロナ禍だったため、オペ室の外でひと通り状況を説明されたあと、やっと会うことができました。
「大丈夫?」
と、今にも泣きそうで心配そうな夫に、
「私は大丈夫。赤ちゃんも今のところ元気みたい。」
と、話すと少し落ち着いた様子でした。
しかし、1人の執刀医の先生が来て、夫はある事実を告げられます。
35週2日⑧|どちらの命を優先しますか?
「お母さんと赤ちゃんどちらの命を優先しますか?」
これが、横になっている私の隣で夫が先生から告げられた事実でした。
「苦しい決断になりますが一刻を争う状況の為、今聞いておかなければなりません。」
その言葉に一瞬戸惑い涙を堪えながら夫は一言振り絞りました。
「奥さん優先でお願いします。」
その言葉を聞いた私も涙が溢れてきました。



まさかこんな決断をしなければならない日が来るなんて思ってもいませんでした。
その数分後、



全ての検査が終わりましたので、現況と今後について説明します。
と、先生から声がかかりました。
35週2日⑨|常位胎盤早期剥離での経膣分娩が決定
全ての検査が終わり、先生から現時点での状態と今後について詳しく話を伺いました。



話をまとめるとこんな感じです↓
当時の状態とその後の見通し
- 今現在、常位胎盤早期剥離であることは間違いない
- 幸いにも胎盤が全て剥がれていない状態で出血が止まっている
- 母体の心拍、血圧、呼吸は全て安定
- 赤ちゃんの状態も安定していて呼吸や羊水量も問題ない
- 以上の事から現状では経膣分娩でのお産を目指す
- ただし胎盤が一部ついている(いつ剥がれるかわからない)危険な状態の為気は抜けない
- 破水もしているため感染症の心配があり48時間以内には出産することになる
- 破水によってあと数時間で陣痛も起こるはず
- ただし初妊婦の場合子宮口が開きずらく時間がかかる可能性も高い
- うまくお産が進まなかったときや母子ともに状況が少しでも悪くなった場合は緊急帝王切開となる
依然として危険な状態であることには変わりませんでしたが、母子ともに安定していると言われ心底ホッとしました。
ただし、出産までには48時間というリミットがあること。
そして、いつまた胎盤が剥がれるかわからない危機的状態であることには変わらず、不安と緊張は続きました。



正直「こんな不安な状態が続くなら帝王切開で今すぐ産みたい」という気持ちでいっぱいでしたが、経膣分娩ができるほど私と赤ちゃんの状態が安定していた為、陣痛が来るのを待つしかありませんでした。
35週2日⑩|予定より1カ月早い出産開始
35週2日 pm21:00
全ての診察が終わった後、点滴を付けたままベッドのある陣痛室へ移動しました。
その際看護婦さんに、



いきなり色々なことが起こり疲れているだろうから、少しでも休んでください。モニターで全て管理しているので心配しないでくださいね。
と言われ少し安心しました。



その後も、見回りに来てくださる助産師さんに「お産は体力を使うので、寝れるうちに寝てくださいね!」と言われましたが、色々なことが起きて興奮状態だったり、色々な気持ちが混ざり合って中々寝付けませんでした。
夜中の3時頃から徐々に、生理痛より少し強い痛みを感じつつ、ウトウトしながら眠りにつきました。
35週3日①|出産前最後の食事
35週3日 am7:00
この日は、うずくまりたくなる生理痛程度の痛みで起きました。
早朝の検査で、子宮口は0.5cm。
子宮口とは?
ママの子宮と腟は細長い管でつながっています。この管を「子宮頸管(しきゅうけいかん)」と呼び、子宮に近いほうを「内子宮口」、腟に近いほうを「外子宮口」と呼びます。「子宮口が閉じている」という表現は、一般的に「内子宮口」「外子宮口」の両方が閉じている場合に使われることが多いようです。
初産婦は子宮口がかたい場合が多く、経産婦と比較すると子宮口が開きにくいといわれています。個人差はありますが、陣痛が始まってから子宮口が全開大になるまで、初産婦は10~12時間、経産婦は4~6時間ほどかかるようです。
出典元:ままのて|子宮口が開かない原因は?開かないときの陣痛や処置、帝王切開になるケースについて解説|産婦人科医監修
引き続き、出血などもなく母子ともに安定しているということで、朝食は食べて良いことになりました。



帝王切開の可能性もあるので、これがお産前に最後の食事(途中までは水分はとってもok)となりました。
4時間程度しか寝れなかったので眠かったですが、自宅でお昼を食べてから何も口にしていなかったのであっという間に完食。
出産にはまだ時間がかかりそうとのことで、食後夫に連絡をしました。
35週3日②|前駆陣痛開始~出産まであと24時間~
35週3日 pm12:00
出産まで24時間
朝食後、また横になりながらウトウトしていました。
するとちょうどお昼頃、いよいよ陣痛っぽい強い痛みを感じ始めました。
助産師さんいわくこれは本陣痛ではなく、前駆陣痛とのことでした。
前駆陣痛と本陣痛との違い
前駆陣痛
前駆陣痛は本陣痛の前に起こるもので、持続時間や痛みの間隔には規則性がありません。また痛みが弱まったり、強くなったりを繰り返します。個人差はありますが、前駆陣痛は出産予定日の月である臨月(妊娠10ヶ月)あたりから感じる方が多いようです。本陣痛
本陣痛は、一般的に言われている陣痛を指す場合がほとんどです。日本産婦人科学会は「規則正しく10分以内または1時間に6回以上の痛みを伴ない分娩に至った子宮の収縮をいい、その開始時期を陣痛発来という」と定義しています。本陣痛は10分以内または1時間に6回以上という規則正しい痛みを伴った子宮収縮を指しています。
出典元:DNA最先端医療株式会社|前駆陣痛から出産までどのくらいか?本陣痛との違いも解説



まだ我慢できるけど、痛い、、、と息をのんで凌ぐ事もありました。
35週3日③|子宮口が開かずラミナリアでの処置
35週3日 pm18:00
出産まで18時間
夕方、助産師さんが子宮口をチェックするも全く開かず0.5cm→0.5cmのままでした。
期限の48時間も迫っていましたが、まだまだ時間がかかりそうということで、ラミナリアを使うことになりました。
ラミナリアとは?
分娩を誘発する際、子宮口が0~1.5cmほどしか開いていない場合などに使用します。ラミナリアという海草の茎を乾かしたものを数本子宮口にいれ、水分を含み膨らむ力を利用して、ゆっくりと子宮口を広げていきます。
出典元:ユニ・チャーム|ムーニー|経膣分娩はどう進む?出産までの流れ
※ラミナリアで効果が無い場合や、子宮口が2~3cmしか広がらないときにはメトロイリンテル(通称バルーン)を使うそうです
メトロイリンテルとは?
ラミナリアで効果が無い場合や、子宮口が2~3cmしか広がらないときに、ビニール製の袋を子宮に入れ、袋に食塩水を注入して膨らませ子宮口を広げていきます。また、陣痛を促進させる効果もあります。
出典元:ユニ・チャーム|ムーニー|経膣分娩はどう進む?出産までの流れ
当時バルーンは聞いたことがあったのですが、ラミナリアの存在を知らなかったので調べてびっくりしました。
ネット上でのラミナリア体験談では、
- 10本ほど入れる
- 子宮口が開いていない人ほど痛い
- 抜くときに痛かった
などちょっと怖い意見が気になりましたが、大体は体験談通りでしたね。
実際にラミナリアを入れた感想は、
- 硬めのタンポンを何本も入れている感じ
- 脚を閉じられず歩きずらい
- 子宮口が開いていなかったからか入れる時も抜く時も窮屈で痛かった(ぱんぱんに挟まってる感じ)
- トイレへ行くたびに抜けそうで心配だった
- 陣痛が強くなった(陣痛が促進された)
とこんな感じです。
想像と違ったのは、私の場合ラミナリアを20本入れたところです。



入れる本数には個人差があるみたいですが、「20本入れます」と言われた時は本当にびっくりしました。
35週3日④|ラミナリア処置後、本陣痛開始
35週3日 pm23:00
出産まで12時間
ラミナリアを入れてから約5時間後、本陣痛がスタートしました。
前日から寝不足、ラミナリアの違和感、陣痛の痛みでその後も中々寝られずでしたが、疲れていた為なんとかウトウト数時間寝られました。



ただ、しっかり寝れていない&食事ができないことで体力は確実に低下していました。
エネルギー不足もあったと思いますが、この頃から少し身体が寒くなってきたので助産師さんに相談。
すると、足湯やホッとタオルを用意してくれたり、腰をさすってくれたり、不安と緊張が高まる中少し気持ちがホッとしました。
本陣痛が始まったあとの痛みは強く、この辺から記憶が少しあいまいです。
35週4日①|子宮口が開かず陣痛促進剤と点滴
35週4日 am5:00
出産まで8時間
ラミナリアを入れてから約12時間が経ちました。
この頃には、空腹と痛みに耐えつつ、何が何だか良く分からない状態になっていました。
赤ちゃんと私の状態は安定していましたが、陣痛の痛みがさらに増して強くなっていて耐えるのに必死でした。
そしてついにラミナリアを抜いて、子宮口の開き具合をチェックしてもらうことに。



お腹も痛いし5cm位にはなってるのかなぁ?と期待していましたが、まさかの0.5cm→1.5cmしか開いておらず愕然としました。
実際にラミナリアを経験して今思うことは、「ラミナリアは子宮口を開かせるため」というよりも、「前駆陣痛や弱い陣痛から本陣痛を誘発させるため」と思っていた方が気持ちが楽だったかもしれません。
というのも、本陣痛の真っ最中に「子宮口が開いていない」と毎回聞くのは精神的にかなりきます。
しかし「陣痛が来たからと言って子宮口が開くわけではない」と、1回目の出産で知れたのは良かったです。



今回2人目の出産では、「子宮口が開いていない」=「まだ赤ちゃんが降りてきていない(赤ちゃん準備中)」と思うようにします(汗)
ラミナリアを抜いた後は、分娩室に移動し陣痛促進剤を点滴で打つことになりました。
陣痛促進剤(陣痛誘発剤)とは?
微弱陣痛でお産が進まなかったり長引いたとき、産婦さんの体力が落ちてしまったり、おなかの赤ちゃんにトラブルがおこる可能性があります。こうしたときに母子の安全のために使われるのがよく耳にする陣痛促進剤。破水後も陣痛が始まらない、40週を過ぎても陣痛が始まらないときなどに使用します。投与は錠剤か点滴で。有効な陣痛が発生し、スムーズなお産を促してくれます。
出典元:ユニ・チャーム|ムーニー|経膣分娩はどう進む?出産までの流れ



私の場合陣痛は来ているものの、お産が進まなかった(赤ちゃんが下の方へ降りてこなかった)為、陣痛促進剤を使うことになったようです。
そして、、、ここから本当の闘いが始まりました。
35週4日②|子宮口1.5㎝で絶え間なく続くお腹の痛み
35週4日 am7:00
出産まで6時間
促進剤を打ってから2時間経ちましたが、子宮口は変わらず1.5cm。
お産はまだまだと言われたものの、お腹の痛みは絶え間なく続いていました。
本来陣痛は、痛い時と痛くない時が必ずあります。
しかし、とにかくずっと絶え間なく痛かったので、
「陣痛促進剤は痛みを強く感じるとは聞いていたけど、こんなに絶え間なく痛いものなのか」
「皆こんな痛みに耐えて赤ちゃんを産んできたのか」
と思いつつも、母子ともに異常がなくお産が順調に進んでい田為、この段階でも帝王切開にならず必死に耐え続けました。



あまりの痛さに「もう帝王切開にしてください」と何度もお願いしたのを覚えています。
陣痛促進剤を経験して今思うこと
※あくまでも実際の経験、病院の先生や助産師さんから聞いた話、ネット上に公開されている研究を見た自分なりの感想をまとめた、個人的な感想です
- 出産の進行に関係しているホルモンは3つ
- オキシトシン:子宮を収縮させるホルモン(陣痛促進剤として使われることも多い)
- βエンドルフィン:強力な鎮通作用や多幸感をもたらすホルモン(別名:脳内麻薬)
- アドレナリン:出産の進行を妨げるホルモン(別名:闘争、逃走ホルモン)
- 陣痛促進剤を使うことで、徐々に痛みに慣れていくという過程がなくなる
- その過程がないと「β-エンドルフィン」が分泌しずらい
- アドレナリンの分泌が増えると、オキシトシンやβエンドルフィンの分泌が抑えられる
- 痛みが強くなり不安が増す
- 血管収縮作用により赤ちゃんが苦しくなることもある
- お産の進行を妨げる可能性が高い
- その状態で陣痛が一気に強まると、通常よりも痛みを強く感じやすくなる
通常の分娩であれば、身体も脳も少しずつ出産に向けて準備が整っていくのだと思います。
でも様々な理由から「お産がなかなか進まない」など、不安な状況が出てくると、ホルモンの分泌量が変わり、痛みを強く感じることがあるという点には、物凄く納得しましたね。
特に「身体の状態に脳がついていかない」という現象が、陣痛促進剤による痛みに繋がっているのかも、と個人的にはかなり腑に落ちました。



私の場合、救急搬送から不安と緊張がずっと続く状態で、オキシトシンやβエンドルフィンではなく、アドレナリンが多く分泌されていたのかもしれません。
さらに常位胎盤早期剝離の影響で、胎盤が剝がれる痛みも追加されていたとなると、、、そりゃ痛いよなぁと納得です(汗)
35週4日③|子宮口3㎝、出産予定は夕方以降
35週4日 am10:00
出産まで3時間
必死に呼吸をして痛みに耐えながら、ふと時計を見ると午前10時を回っていました。
途中吐き気と震えが出始め、意識も朦朧とし意識が飛びそうな場面もありましたが、子宮口が全開になるまでは耐え続ける他ありません。
少しでも痛くない態勢を見つけようと分娩台から降り、必死で立ったり座ったりしました。



助産師さんにも「動けますか?もし動けるなら、寝ているよりも立っている方が赤ちゃんが降りてきやすいので動いて良いですよ!」と言われましたが、この行動が後々幸をそうしました。
あまりにも痛かったので、子宮口を測ってもらうとまだ3cmとのこと。
お産は夕方から夜頃になりそうと言われ、私は泣きながら、
「もう耐えるの無理です、産ませてください」
と何度も呟き、また気絶するように意識が飛びました。
35週4日④|子宮口全開10㎝
35週4日 pm12:00
出産まで1時間
ふと目が覚め、再び激痛の現実世界へ。
しかし、さっきとは少し感覚が違って、明らかに何かが出そうな感覚がありました。



これが赤ちゃんが降りてきているってことなのかな?と思いました!
そこで、助産師さんに、
「なんか出そうな感じがするんですが、、、」
と伝え、早速子宮口を確認してもらうと、



5cm位にはなっていたらお産が進んでいるんだけど、、、ん?
アラレぽさん!
一気に子宮口全開になっている!
もういきめるのですぐ先生呼んできます!
とのことで、子宮口は全開の10cmになっていました。
35週4日⑤|経膣分娩でいよいよ出産
35週4日 pm12:30
ついに出産
ついに出産の時が近づいてきました。
母子ともに安定していたため、予定通り経膣分娩で進むことになりました。



ただし、赤ちゃんの心拍が下がった場合や、私の出血量によっては、緊急帝王切開にもなりかねない為、たくさんの先生方が集まってきていました。
出産準備が整い、いよいよいきむ時がきました。
しかし、お腹の痛みが絶え間なく続いていたため、いきむタイミングが全く分かりません。
そこで陣痛の波形を見ながら声をかけてくれる助産師さんの、
「今いきんで!」
「はい!いきまず深呼吸!」
という声だけを頼りにいきみました。



正直これまでがすごく痛かったのでお産が進んだ嬉しさや、経膣分娩できるという安心からか、痛みがグッと和らぎました。
完全に個人的な解釈ですが、もしかしたら、不安と緊張が減り、オキシトシンとβエンドルフィンが分泌されたのかもしれません。
赤ちゃんの心拍を確認しながら2回いきんだところで、頭がしっかり見えてきました。
このタイミングで会陰部分に注射で麻酔をし、会陰切開をしてもらいました。
その後さらに2回、合計4回いきんで、ついに赤ちゃんを経膣分娩で出産しました。
35週4日⑥|産後の赤ちゃんはGCUへ
幸いにも赤ちゃんの心拍は一度も低下せず、胎盤が剥がれる前に産まれてきてくれました。
当初は、どんな状況になるか分からなかったので、産んだらすぐNICUへ行くと言われていましたが、特に大きな問題がなかった為GCUへ行くことになりました。
NICU(Neonatal Intensive Care Unit)とは?
赤ちゃんの呼吸や循環状態がままならず、全身管理が必要になることもあります。早産であればなおさらそのリスクが高まります。NICU(新生児集中治療管理室)は、医療スタッフが24時間体制で、そのような赤ちゃんの心拍数や血圧、酸素飽和度(血液中の酸素状態)などをモニタリングしながら、人工呼吸管理や輸液管理といった高度な治療を提供できる場所です。
出典元:はじめてのNICU|NICU/GCUとは
GCU(Growing Care Unit)とは?
GCU(回復治療室)は、NICUで状態が安定してきた赤ちゃんが、引き続き治療を受ける場所です。赤ちゃんの体重や状態によっては最初からGCUに入院することもあります。
出典元:はじめてのNICU|NICU/GCUとは
出産を経験して今思うことと産後の母体状況
出血量は思ったよりも少なめで通常量だったとのこと。
産後胎盤が体外に出た後は、少しだけ後陣痛(産後子宮が元の位置に収縮するために起こる陣痛)に悩まされましたが痛み止めを処方してもらい楽になりました。
ただ、後陣痛による子宮収縮が早く、卵膜一部が子宮内に残ってしまった為、それを掻き出す処置が結構痛かったです。
会陰切開は麻酔があったので特に痛みを感じませんでした。



体温が少し低かったものの、2000gはないと言われていた体重も2000gを超えていて安心しました。
結果的に35週4日での早産となりましたが、とにもかくにも無事に産まれてきてくれて良かったです!
それでは最後に、今回の経験から、
- こんな症状には注意しておいた方が良い
- これだけは出産前にやっておいた方が良い
と思った事を、まとめておきます。
今だから言えるこんな症状には要注意
経験した今だから言えますが、下記3つの症状には本当に気をつけてくださいね。
- お腹の張りは「カチカチ」だけが張っているわけではない
- 何となく突っ張っているという状態でも張っている
- 体調がすぐれない時やお腹が張っている時はとにかく横になって休む
出産前に絶対やっておくべきこと
出産前に絶対やっておいた方が良い事は下記7つです。
- 自分が信頼できる病院・先生・助産師さんの元で健診を受ける
- 緊急連絡先や通院している病院などの情報は必ず母子手帳へ記入しておく
- 普段から自分の健康状態や変化などを母子手帳へ記録しておく
- なるべく早い段階で妊娠出産適応の保険に入っておく(中期後期でも入れる保険もあります)
- 陣痛バックや入院バックもなるべく早く準備しておく
- 通常のタクシーではなくできるだけ陣痛タクシーの準備を
- 夫、両家、助けてくれる人がいるなら事前にしっかり話をしておく



正直、家庭それぞれ色々な事情があったり、上の子がいる場合や仕事が忙しい場合などは、ゆっくり横になって休むことは難しいと思いますが、本当に無理はしないでほしいです。
もしもの事があった時、心に残るのは「後悔」です。
ちなみに私は、出産の際保険にも入っていなかったことをものすごい後悔しました。
子供に障害が残ったらどうしよう。
入院・手術のお金ってどれくらいかかるんだろう。
こんなことになるなら保険に入っておけばよかった。
というか私、生きれるの?
もし子供だけ生き残ったら、難病の夫と子供2人で生きていくの?
夫の仕事はどうなる?いつまで休める?お金はどうなる?
もっと保険について学んでおけばよかった。
妊娠中だけでも保険に入っておけばよかった。
妊娠出産って本当に命がけなんだ。
こうなる前に誰かに教えて欲しかった。
せめて夫と子供へ死亡保険金を残せればよかった。
この時の後悔を無駄にしない為に、今回の妊娠では無料保険相談を利用しました。
無料保険相談の体験談はこちらの記事で紹介しています↓


妊娠中の身体で守らなければならない命は2つあります。
自分の心に正直に、後悔しない選択をしてくださいね。
まとめ|切迫早産、常位胎盤早期剥離はいつ誰に起こるかわからない
記事のまとめ
- 切迫早産、常位胎盤早期剥離はいつ誰に起こるかわからない
- 妊婦健診は必ず受け気づいたこと等は母子手帳へ必ず記入する
- 少しでも「いつもと違う」と思ったら悩まず病院へ連絡する
- 入院や出産準備はなるべく早い時期から計画的に進める
実際に出産を経験してみて、「切迫早産、常位胎盤早期剥離はいつ誰に起こるかわからない」ということを身をもって経験しました。
私の場合、切迫早産や常位胎盤早期剥離で要注意と言われている症状にはなにも該当しておらず、妊娠中の経過もずっと順調そんな中での出来事だったので、いまでも信じられません。
「お母さんと赤ちゃんどちらの命を優先しますか?」と言われてから約2日。
諦めていた出産直後のカンガルーケア(産まれたばかりの赤ちゃんを胸に抱っこする)が出来た時は、泣きながら命の尊さをかみしめました。
妊娠出産はいつどんなことが起こるかわかえいません。
本当に緊張の連続でしたが、奇跡的に母子ともに助かった事、今でも心から感謝しています。
切迫早産や常位胎盤早期剥離は1度起こると次回も起こりやすい
実は、切迫早産や常位胎盤早期剥離は1度起こると次回妊娠時にも起こりやすいと言われています。
切迫早産になる母体側の原因には、頸管無力症や円錐切除術などの既往歴(病歴)、喫煙やストレス、やせなどの生活習慣、絨毛膜羊膜炎や多胎妊娠、高齢妊娠などの現症(現時点でみられる症状)があります。
出典元:アスクドクターズトピックス|切迫早産の疑問 逆子、安産、帝王切開等に関係?
常位胎盤早期剥離(早剥)は,次回妊娠時に反復しやすいことが知られており,前1回で5-15%,前2回で約25%に,前回よりもやや早い週数で発症する可能性が報告されている.
出典元:一般社団法人 関東連合産科婦人科学会|関東連合産科婦人科学会会誌 オンラインジャーナル
常位胎盤早期剝離(【早剥】ソウハク)は、妊娠中1番怖いと言われている病気で、漫画「コウノドリ」の2巻(前編)~と3巻(後編)でも描かれていますので気になる方はこちらから↓
私の場合は、2人目の時も子宮頚管長(子宮の入り口の長さ)が短くなっている状態になりました。
幸いにも、常位胎盤早期剥離にはなりませんでしたが、1人目の時よりも3カ月早く子宮頚管長が短くなり、切迫早産の診断も受けました。
2人目の妊娠が確定した時に、担当医の先生からも、



1人目で常位胎盤早期剝離だった場合、2人目も起こる可能性がある一定数(大体10~15人に1人位の確立)であります。
とお話があったので、覚悟はしていたものの、心配と焦りが出てきました。
しかし今回は、1人目出産時の状況を振り返ったことで、漠然としていた不安が明確になり今回の出産への気持ちが前向きになりました。
もちろん経験を振り返ることで、切迫早産や常位胎盤早期剝離が予防できるわけではありません。
しかし、「知っているのと知らないのとでは大違い」なんて言葉もある通り、不安の原因を知ることで不安が軽減されることもありますよね。
妊娠中に不安に思っていたことについて伺ったところ、「不安はなかった」と答えたママはなんと0%。全くいらっしゃいませんでした。
出典元:ユニ・チャーム|ムーニー|妊娠中に不安に思っていたこと
当時の私もそうでしたが、自分の知らない未知の世界ってやっぱり怖いんですよね。
でもそんな時に私は、自分と同じような経験をしている人をネットで見つけ勇気が貰えました。
「自分と同じ思いをしている人がいる」って、しんどい時本当に心強いですよね。
ということで、今回の私の体験談が、少しでもしでも同じ境遇の方へ届いたら嬉しいです。
それでは今回はこの辺で。
今日も自分にご褒美を!
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おまけ|経験を振り返って自分の考え方や行動が変わった
先日助産師外来を受けてきました。
助産師外来とは?
妊婦中に、お医者さんと助産師さんが様々な妊婦健診や保健指導を行ってくれる。
妊婦健診だけでなく、普段不安に思っていること(妊娠生活、出産、産後の育児についての不安や悩みなど)をゆっくり相談できる時間でもあります。
Xの内容を要約するとこんな感じ↓なんですが、
- 1回目の出産で切迫早産・常位胎盤早期剝離での経膣分娩を経験
- しかしあまりにも痛くて怖くて思いだしたくない程の記憶になる
- 初産の体験(不安や悩み)を助産師外来で相談
- 今回の妊娠出産への不安がかなり減少
- 同時に出産がいかに大変で壮絶で奇跡的なのかを実感
今回は当時あまり知らなかった切迫早産や常位胎盤早期剝離についての話を落ち着いて聞けました。



そしてなにより、今回の妊娠出産への不安がかなり減少したのは気持ち的大きかったです。
何度も言いますが、経験を振り返ることで、切迫早産や常位胎盤早期剝離が予防できるわけではありません。
しかし、リフレクションをする(経験を振り返る)ことで、自分の未来の考え方や行動は変わることもあります。
当時、切迫早産や常位胎盤早期剝離について何も知らなった私が我が子にできたことは、少しでも酸素を送る為に呼吸をするだけでした。
「あと数時間で命が尽きるかもしれない。」
そんな時に私が思ったことは、
「子供が無事に産まれてくれるならなんだっていい。可能なら私も生きたい。時間が欲しい。」
この3つでした。
過去の失敗や間違いだけに着目せず善悪共に体験を振り返ると、新たな発見や気づきを得られます。
すると、考え方と行動が変わり具体的な今後の改善策に辿り着ける。
つまり、妊娠中の考え方や行動が変わることで未来を変えられるかもしれないということです。
人生は所々で大きな節目を迎えます。
でもその節目はいつどこで訪れるかわかりません。
私にとって初めての妊娠出産経験は、死と隣り合わせで壮絶なものになりましたが、人生の中で大きなターニングポイントとなりました。



ターニングポイントの意味は「転機」です。
あまりにも怖い体験だった為、産後は「もう出産なんてしたくない」と目を背けていましたが、今回具体的に体験を振り返り、新しい情報を知ることで次の出産への覚悟も決まりました!
生きていくうえで、目をそむけたくなるような出来事はたくさん起こりますが、同時に学べることもたくさんあります。
そんな時に、少しだけこの記事を思い出してくれたら嬉しいです。
今のあなたに少しでも良い未来や変化があることを願っています。
最後まで読んでくださりありがとうございました!




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